2017年04月の記事

  • MRT&さとう式リンパ・ケア

    2017年4月19日

     

    *MRT(Muscle Release Technique・筋ゆる)

    MRT(筋ゆる)とは

    筋肉の緊張を解放し、それぞれの筋肉の柔軟性と弾力性を取り戻し、身体の 3つの腔(口腔・胸腔・腹腔)を整えるツールとしての筋肉をより質の高いものに変えてゆく施術方法です。

    これにより、筋肉のポンプ機能が高まり、循環機能を改善します。

    また、身体の痛みや苦痛を短時間で改善することが可能です。

    頭痛・肩こり、背中のこり、腰の痛み、そり腰、外反母趾なそ、日常的な不調の改善に役立つだけでなく、四十肩、五十肩、脳梗塞のリハビリ、筋拘縮、介護の現場など、改善を諦めた人々にも希望を見出し、ハッピーを届けることのできる画期的なテクニックです。

     

    さとう式 リンパケアとは

    歯科医師の佐藤青児先生が顎関節症の治療の一環として考案しました。

    人の身体の中にある、3つの腔(口腔・胸腔・腹腔)が筋肉の収縮などでつぶれてしまっている状態を広げることで、心肺機能・デトックス機能・消化吸収機能・自律神経機能などをよくして、「こりや痛み」を改善するケアです。

    優しく触れる方法で固くなった筋肉を緩め、リンパの流れをスムーズにします。

     

    筋肉をゆるめる8つの基本

    1.触れる:筋肉は触れることで緩みます。

      20グラム以下のできるだけ弱い力で触れるのが原則です。

      20グラムを超える圧力は、血管から間質リンパが出なくなる圧力です。

     

    2.揺らす:動かなくなった筋肉を、端からそっと揺らすことで緩みます。

      伸ばされた筋肉は少し縮めながら揺らすと弛緩します。

     

    3.力を入れて力を抜く:筋肉には力を入れる命令系統はありますが、力を抜くという命令系統はありません。

      筋肉を緩ませるには、力を入れて、力を抜くという反動を使うのも1つの手法です。

     

    4.息を吐く:呼吸も筋肉をゆるめる為の重要な要因です。

      口からふーっと息をゆっくりと吐くと副交感神経が優位になり、それだけで身体の力が抜けます。

     

    5.バランスをとる:身体の前後左右のバランスが偏っていると、筋肉が片方に引っ張られて過緊張を起こしてしまうので、体を筒状にしてバランスを取ります。

     

    6.同期同調を利用する:ひとつの組織が動けば、隣の組織も同じように動き始めるというのが「同期同調」」の法則。

      周囲の組織を緩めることで、対象の筋肉を緩めることができます。

      組織は周りと同期同調するように出来ているのです。

     

    7.ゆる~い言葉を使う:ゆる~い言葉を意識的に口にすることで、筋肉がゆるむ効果が倍増します。

     

    8.揉まない・押さない・引っ張らない:①~⑦であげた基本動作は、「揉まない・押さない・引っ張らない」で行うことが絶対条件です。

      これらの行為は筋肉を収縮させることになり、併用するとほとんど効果がなくなります。

     

    リンパの仕組み

    私達の身体は細胞の集まりで、細胞は体液に満たされています。

    細胞は体液から養分を吸収し、不要なものを体液に排出しています。

    その体液は血液由来であり、その場所によって呼び名が変わります。

    血管の中では、血漿(赤血球以外の水分)と呼ばれ、細胞の周りに漂っている時は細胞間質液(間質リンパ)と呼ばれ、リンパ管に入ると一般的にはリンパ(管内リンパ)と呼ばれます。

     

    質リンパ流

    心臓から送り出された血液は動脈を通って、毛細血管へと運ばれると血管の外へ染み出て細胞の周りを潤す「間質リンパ」となります。

    血管から血管外に間質リンパが出てくる圧力は約20g以下です。

    そしてその細胞はその間質リンパから栄養を取り込み、不要なものをまた間質リンパに排出します。

    そして、再び毛細血管に吸収され、血漿となり、静脈へと戻っていきます。

    約1割の間質リンパは血管ルートではなく、リンパ管に吸収され管内リンパとなり、老廃物、細菌、脂肪などと共にリンパ系を通り、最終的には鎖骨の下の静脈へと戻ります。

    血流が心臓血管ポンプを利用しているのに対し、リンパ流は筋肉の動きがポンプになっています。

    ですから、筋肉をゆるめ筋肉本来の機能を取り戻していくことが大切になってくるのです。

    MRT(筋ゆる)では、この間質リンパの循環を改善していきます。

     

    筋肉を緩めるポイント!

    筋肉を緩めるポイントは、ごくごく弱い力で触れるということ。

    目安は、1?あたり、20g以下の力。

    20g以上の力で効果がなくなる為、できれば、数g以下の力で触れることが大切です。

    強い力で押し流そうとすると、筋肉も固くなってしまい却って流れは悪くなってしまいます。

    ですが、弱い力(肌にはきちんと触れ、極限まで力を抜いたマイナス圧の状態)で撫でると、神経系が反応し筋肉も柔らかくなり、間質リンパの循環が改善されます。

     

    「筋ゆる」と「リンパケア」の違い

    筋ゆる                           リンパケア
    筋肉の質を高める(局所) ⇒ 口腔・胸腔・腹腔をひろげ3つの腔を整える

    痛みや不調の改善・局所機能改善 ⇒ 健康増進・予防医療・全体機能改善

    間質リンパ(筋肉ポンプ)機能改善 ⇒ 臓器機能改善(血流・血液ガス・間質リンパ)

    内呼吸(細胞呼吸) ⇒ 内呼吸(細胞呼吸)、外呼吸(肺呼吸)